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ソーシャルワーク研究会便り13

2022.4.12

澤 陽子


ふだん考えていること、大切にしていること


 課題に気がつくこと。揺れる心に寄り添うこと。一緒に考えること・・。

 例えば、援助希求性の乏しい人にどうアプローチをするのか。何とか得た少ない情報の中に、創造性を発揮しながら多角的に仮定しつつ、分析することに努めます。腑に落ちないことや、合理的に思えない部分には丁寧に注目し、なぜそうなのかを考えます。時には再度の情報収集に現場に足を運びます。閉ざされた心はどこを向いているのか。神経を研ぎ澄まして、感じられないかと悩みます。アプローチにしばらく反応さえもらえないこともあります。

 また、他方で何度も話を聴きに行くこともあります。同じ話になることも多いです。

その中で大切にしていることや、生きる意欲につながっている部分が見えてきたりします。

そういうことを話してもらうようになるための、雰囲気つくりやちょっとした工夫が

あるのとないのでは全く違います。

 自分がおこなう実践があと一点でもよくならないかと、自問自答することもあります。

あと一点あげるために、何ができるのか、どうしたらよくなるか、と。環境や時間軸を意識しつつ、対象者の視点、その周りの人々のそれぞれの立場での視点を考えます。

 こちらからみえることと、あちらから見えることは、当然違っています。そこにどのような納得できる融合点を探るかによって、危機を回避したりします。

 個々の強みや弱みなどをアセスメントし、かすかに聞こえてくるかどうかの言葉にならない希望をくみ取るアプローチは、ソーシャルワーカーとしての契約ができるような信頼関係に至るまでに、相当な時間を費やすこともあります。一度ほかの相談支援者などが介入し、暗礁に乗り上げたような事例ではなおさらです。

 何度も何度も考えます。この方法でよいのか、これで本当によいのだろうか。正解はすぐに出てこないことが多いです。ずっと出てこないこともあります。何年もかけて考え続けて、咀嚼することもあります。

 何年もずっと走ってきた感があり、なかなか言語化した振り返りができてはいません。どう表現すべきなのかも含めて今後の課題なのかもしれません。「プロのソーシャルワーカー」だという自信はありません。たぶん一生その域にはなれないのではないかと思っています。

 だからこそ学び続けなければいけないのだと思います。刑事司法分野でのソーシャルワークについては、特にいまだ発達過程の分野であり、なおさら実践を通して学び続けたいと考えています。


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